これまでに若い年代での経口避妊薬使用と自殺リスクの上昇との関連を指摘した研究がありました。
今回は、広い年代で自殺リスクについて調べた発表についてお伝えします(the European Psychiatric Association 2022 Congress)。
全国の処方データを用いた研究で、15~49歳の女性587,823人が対象となりました。
818人の自殺企図の例がありましたが、経口避妊薬を使用している場合の方が、使用していない場合よりも自殺企図が生じるリスクは低くなっていました(0.73倍)。
他にも、精神疾患や入院歴の有無や、使用する経口避妊薬の種類による違いなどはありましたが、全体として経口避妊薬の使用が、自殺企図のリスクを上昇させるという証拠はありませんでした。
要約:『経口避妊薬の影響は年代によって異なるのかも知れないが、少なくとも全体として自殺企図のリスクを上げるということはない』
今後も、女性ホルモンの変動要因とうつ病や自殺リスクとの関連には注意が必要であると思われました。
もりさわメンタルクリニック:https://www.morisawa-mental-clinic.com/
rTMS治療:
YouTubeチャンネル(オンライン講座):https://www.youtube.com/channel/UCd8RS50q_Ol_x82AL9hhziQ
Comments