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統合失調症と循環器疾患の関連(性別による違い)

◎要約:『統合失調症に罹患している場合には、循環器疾患のリスクが上昇し、特に女性でその傾向は強いかもしれない』





統合失調症については、様々な身体疾患(特に生活習慣病と言われる慢性疾患など)について、発症リスクの上昇が指摘されてきました。


今回は、統合失調症と循環器疾患との関連について、性別による相違も含めて調べた研究をご紹介します。


Sex Differences in the Relationship Between Schizophrenia and the Development of Cardiovascular Disease

統合失調症と循環器疾患の関連における性別による相違


日本における研究で、レセプトの大規模なデータ( the JMDC Claims Database)を元にしており、開始時点で18~75歳の心臓疾患のない4,124,508人を対象としています。


統合失調症の有無による心筋梗塞、狭心症、卒中、心不全、心房細動、肺塞栓を含む心臓疾患の発症リスクへの影響を調べています。


結果として、以下の内容が示されました。


・男女両方で統合失調症の罹患と循環器疾患のリスクに関連を認めていましたが、その関連は女性で特に大きくなっていました。


・統合失調症がない場合と比べて、ハザード比で男性1.63倍、女性1.42倍となっていました。


・この男女による相違は、狭心症、心不全、心房細動の各疾患においても明らかでした。




統合失調症における多くの疾患のリスク上昇に関して、長期にわたって留意しておく必要性を感じました。


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