統合失調症における治療開始の遅れと治療効果の減少


認知症やうつ病等、様々な精神疾患で早期治療の重要性が指摘されています。


認知症を例とすると、現在発売されている薬剤の効果は初期の認知症における症状進行の抑制であり、進行してからの開始では効果が低いとされています。


今回は、統合失調症において治療開始が遅れるとどのような治療効果の違いがあるのか調べた研究をご紹介します。


Effect of delaying treatment of first-episode psychosis on symptoms and social outcomes: a longitudinal analysis and modelling study

発症初期の統合失調症における治療遅延の影響


一定の集団に関して経過観察を行うタイプの研究で、948人(NEDEN study)と332人( Outlook study)の2つの集団について調査を行っています。


結果として、以下の内容が示されました。

①無治療の期間が長ければ長いほど、薬物治療による改善は小さくなる。

②無治療期間の長さの影響は、長期になってくると時間単位の影響が小さくなっていく。


つまり、最初の治療導入(今回の場合は抗精神病薬による薬物療法)が遅れるとそれだけ、治療を開始しても治りが悪いということになりそうです。


抗精神病薬の場合は、あらゆる時期やレベルでの精神病症状に適応がありますが、早期に用いるほうが改善の幅が大きいようです。


薬物の副作用などを考えると治療導入に踏み切れないときもありますが、現在の症状が精神病症状であるか見極めて、早期改善のタイミングを失わないようにしたいと考えました。


#統合失調症

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