統合失調症における視覚的不調と予後との関連


統合失調症では明らかな幻覚というわけではなく、眩しさや色・形・動きの感じ方が変わったり、自分の顔が歪んで見えるなどの視覚的不調を訴えることがあります。


今回はこのような視覚的不調について発症初期の統合失調症、高リスク状態、うつ病を含めた視覚的不調の比較を行った研究をご紹介します。


The impact of visual dysfunctions in recent-onset psychosis and clinical high-risk state for psychosis

https://www.nature.com/articles/s41386-022-01385-3

最近発症した精神病性疾患や高リスク状態における視覚的不調の影響


最近発症したお都合失調症147人、精神病性疾患発症リスクの高い状態143人、最近発症したうつ病151人、比較対照としての健常者280人が研究の対象となりました。


精神症状の尺度や機能的MRI画像(後頭葉と頭頂葉前部のネットワークを調べ、視覚的処理機能を評価)を用いて、視覚的不調の影響について調べました。


結果として、以下の内容が示されました。


・視覚的不調は、統合失調症(50.34%)や高リスク状態(55.94%)で、うつ病(16.56%)や健常者(4.28%)に比較してい多くなっていました。


・視覚的不調が高度だと、統合失調症や高リスク状態での予後が悪くなっており、特に高リスク状態においては、生活の質(QOL)、抑うつ、視空間の認知に影響を与えていました。


・機能的MRIで評価した神経ネットワークの状態が、統合失調症や高リスク状態における視覚的不調の有無を反映していました。


要約:『統合失調症(前兆も含む)の視覚的不調は、その後の病状の経過と関連し、画像検査でも確認できる』


臨床場面で経験される「自分の顔が歪んで見える」等の視覚的訴えは、臨床的な意義は不明でしたが、脳の機能を反映し、症状経過とも関連することが分かりました。


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#統合失調症の視覚障害

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