高齢期の認知能力に対して影響を与える要素として、遺伝的要素以外にも、生活習慣や病歴等様々な要素が関与すると思われます。
今回は、それらの中でも経験した職業によってどのような影響がもたらされるのかを調べた研究をご紹介します。
Occupational characteristics and cognitive performance among elderly male twins
高齢期の双子における職業の特徴と認知能力
退役軍人の双子(一卵性・二卵性含む)を対象としています。
職業に必要とされる要素を一般的知能の要求度、対人交流 、体力、視覚的注意に分けて、経験した職業と高齢期の認知能力との関連を調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・一般的知能の要求度が高い職業に従事していた場合には、高齢期の認知能力が高くなっていました。
・一方で、体力と視覚的注意の割合が高い職業に従事していた場合には、高齢期の認知能力がやや低くなっていました。
・上記の違いは、二卵性のみに認め、一卵性の場合には認めませんでした。
要約:『経験した職業によって、高齢期の認知能力の違いを認めるが、これは遺伝的要素によって説明される部分が大きい可能性がある』
遺伝的要素によって選択する職業が変わってくるので、経験した職業単独で影響力を持っているというわけではなさそうです。
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