脳の変性疾患では感情の読み取りが低下している


認知症にも様々な種類があり、アルツハイマー病を代表とする脳の変性疾患(脳細胞が変性し、細胞数が減少していく疾患)でも、部位によって出現する症状に特徴があります。


今回は、感情の読み取りについて、脳の変性疾患ごとにどのような違いがあるか調べた研究をご紹介します。


Comparing two facets of emotion perception across multiple neurodegenerative diseases

感情の読み取りに関する神経変性疾患の比較


アルツハイマー病や行動障害のある前頭側頭葉型認知症等、7つの神経変性疾患に罹患した178人が研究の対象となりました。


感情の読み取りについて①感情の種類(怒りや悲しみ等)②感情の程度(ネガティブさの度合い等)を把握する課題を行いました。


結果として、以下のような内容が示されました。

i. 認知症のタイプによって、遂行が難しい課題が異なっていました(例:行動障害のある前頭側頭葉型認知症では上記①と②の両方の課題、失語の目立つ意味性認知症では①の種類分けのみで障害がある等)

ii. 両側の前頭葉、左側島皮質の萎縮が感情の種類分けの障害と関連し、内側前頭皮質・側頭葉・右側島皮質の萎縮が感情の程度の認知障害と関連していました。


つまり、それぞれのタイプで感情の認知障害における性質が異なり、それは変性が主として生じる脳の部位が背景となっている、ということのようです。


障害が異なればケアの方策も異なるはずであり、それぞれの認知症で認知障害の質を正しく把握する必要があると思われました。


#認知症

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