脳卒中後に抗うつ薬を投与することはうつ状態の予防に有効か?


脳卒中の発作後にうつ状態を経験される方が多く存在します。中には重症化する場合があり、うつ状態が影響してリハビリがうまく行かないことや希死念慮が生じることもあります。


今回は、脳卒中後の早期に抗うつ薬を投与することでうつ状態を予防できるか調べた研究をご紹介します。


Depression Outcomes Among Patients Treated With Fluoxetine for Stroke Recovery

The AFFINITY Randomized Clinical Trial

脳卒中の回復期にフルオキセチン(抗うつ薬)を投与した場合のうつ状態の経過


アーストラリア、ニュージーランド、ベトナムのデータを集めて分析した研究で、脳卒中を起こして間もなくの合計1221人(平均約64歳)が参加しました。


全体を抗うつ薬を投与するグループと偽薬のグループにわけ、6ヶ月までの経過を調べました。


結果として、抗うつ薬を投与したグループに関して以下の内容が示されました。

①うつ状態の発症は、偽薬を投与したグループと同じくらいでした。(非うつ状態からうつ状態になった割合で比較して、抗うつ薬13.0%と偽薬14.8%でした)

②偽薬のグループで少しだけ、精神科医に診断されたうつ状態が多くなっていました。( 抗うつ薬4.3%と偽薬7.0%でした)


つまり、“脳卒中後に抗うつ薬を投与しても、うつ状態になるかどうかにそれほど影響しない”と言えそうです。


脳卒中後、予防的に抗うつ薬を投与することに、少なくとも大きなメリットはないように思われました。




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