うつや不安に対して、マインドフルネス(瞑想)やヨガの効果が指摘されてきました。
今回は、慢性の腰痛に対して、ヨガが理学療法より大きく劣っていないか調べた研究をご紹介します。
腰痛に対するヨガ、理学療法、教育の効果
原因を特定せずに慢性の腰痛がある320人を、12週のヨガクラス、15回の理学療法士の訪問治療、教育的方法(テキストとニュスレターの送付)に振り分けました。
痛みについては最高で11点のスケール、生活上の障害の程度を Roland Morris Disability Questionnaire (RMDQ)で評価しました。
結果として、以下の内容が示されました。
①ヨガによる痛みと障害の程度の改善は、理学療法に比較して大きく劣ってはいませんでした。(その差を大きく見積もっても、痛みで0.97点、障害で0.83点)
②ヨガは、いずれの指標においてもテキストによる教育に勝ってはいませんでした。
③ヨガと理学療法は、教育よりも鎮痛薬の消費を20%程度少なくしていました。
つまり、“ヨガは理学療法と比較して大きく劣ってはいないが、教育的な方法より優れているわけでもない”ということのようです。
あまりはっきりしない結果ですが、標準的な理学療法と大きく変わらないことを考えると、ヨガも一定の効果を認めると考えて良さそうです。
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