
痛みは、精神状態に対して直接的に、あるいは活動性の低下などを介して間接的に大きな影響を与えます。
今回は、痛みの中でも特に中年期以降で大きな割合を占める腰痛に関して、どのような薬物療法(麻薬性を除く)が有効かを調べた系統的文献調査(システマティック・レビュー)をご紹介します。
Nonopioid pharmacological management of acute low back pain: A level I of evidence systematic review
腰痛に対する麻薬性を除いた薬物療法の有効性を調べた18の研究(3,478人の参加者を含む)が調査の対象となりました。
結果として、以下の内容が示されました。
・筋弛緩薬とNSAIDS(非ステロイド性消炎鎮痛薬)は、それぞれ単独で約1週間以内に、腰痛を緩和するのに有効でした。
・NSAIDSとパラセタモール(アセトアミノフェン)の組み合わせはNSAIDS単独よりも、腰痛を緩和していましたが、パラセタモールだけでは有効ではありませんでした。
・偽薬は腰痛の緩和に有効ではありませんでした。
要約:『筋弛緩薬/NSAIDS/NSAIDS+アセトアミノフェンは腰痛の緩和に有効である』
他の部位の疼痛に対して、(消化管への影響を懸念して)アセトアミノフェンを単独で使用することも多いのですが、少なくとも腰痛にはあまり有効とは言えない点を検討するべきであると思われました。
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