臨死体験や超常的体験によって、様々な認知の変化を経験することは以前から指摘されてきました。
今回は、臨死体験や超常的体験による心理的な影響を、自然発生的なものとドラッグによるものの比較を含めて調べた研究をご紹介します。
Comparison of psychedelic and near-death or other non-ordinary experiences in changing attitudes about death and dying
死に対する認識に関する幻覚剤体験、臨死体験、超常的体験の比較
インターネットを介して集められた、非ドラッグの臨死体験者933人と幻覚剤(LSD、シロシビン、アヤワスカ、ジメチルトリプタミン)による幽体離脱等の超常現象体験者2259人が対象となりました。
結果として、以下のことが分かりました。
・両グループの90%近くが、体験以前よりも死に対する恐怖が軽減したと報告していました。
・両グループの半数近くが、その体験中にいわゆる“神”という存在に遭遇していました。
・幻覚剤グループの3/4と非ドラッグの85%の人々が、その体験を人生における最も意義深く、精神的に重要な体験の5位以内に位置づけていました。
・両グループで、個人的福祉・人生の目的や意義に関して継続的な変化を体験している人々がいました。
・非ドラッグの人々では意識不明の状態や臨床的な死、切迫した死の危険を体験しており、臨死体験は5分以内の短いものである傾向がありました。
要約:『臨死体験等の超常的体験は、ドラッグ・非ドラッグの両方とも死に対する恐怖の軽減など、継続的な多くの心理的効果をもたらす』
幻覚剤については、依存やさらに長期の影響等、多くの問題を含んでいますが、認知の変化としては有益な面もあるかもしれないと感じさせる内容でした。
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