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自助的認知行動療法による睡眠の改善

執筆者の写真: もりさわメンタルクリニックもりさわメンタルクリニック

※10月1日より更新頻度がほぼ隔日(火木日の予定)に変更になります。何卒よろしくお願いします。


◎要約:『自分で行う認知行動療法(電話サポートがあり)で、不眠を改善できる可能性がある』






今回は、看護師の電話サポートを受けながら自分で行う認知行動療法で、不眠が改善するかを調べた研究をご紹介します。


不眠に対する看護師援助の自助的認知行動療法

Nurse-Supported Self-Directed Cognitive Behavioral Therapy for Insomnia

A Randomized Clinical Trial


アメリカの退役軍人病院で募集された睡眠障害のある178人(平均55.1歳、71.9%男性)が対象となりました。


週に1回看護師が電話でサポートを行い、自分で不眠に対する認知行動療法を6週間行いました。


結果として、以下の内容が示されました。


・認知行動療法では、比較対照の心理教育と比較して、明らかに不眠の改善が大きくなっていました(今回用いられた不眠の尺度  Insomnia Severity Indexで、認知行動療法-5.7 vs 比較対照群-2.0)。


・上記の改善の差異は、治療(介入)が終了した6か月後も維持されていました。


・治療グループの振り分け後8週間で、睡眠開始までの時間、睡眠開始後の覚醒、睡眠の質、加速度計で調べた睡眠の効果が改善しており、これは6か月後も維持されていました。


・うつ症状や疲労感について、8週後及び6か月後で、認知行動療法で明らかに改善を認めていました。




現在、日本では不眠に対する治療は薬物療法が主体となっていますが、最初に自助的な認知行動療法を試みることが考えられる内容でした。


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