今回は、自殺に関連する行動(高度の自傷や自殺企図)があった後、経過にどのような影響があるのかを調べた研究をご紹介します。
Determinants and Outcomes of Suicidal Behavior Among Patients With Major Depressive Disorder
うつ病における自殺関連行動の決定要因と予後
スウェーデン, ストックホルムのデータ(the Stockholm MDD Cohort)に基づく研究で、単極性うつ病の158,169人が対象となりました。
自殺関連行動があったうつ病と、なかったうつ病を比較して、その後の死亡率がどのように異なっているのかを調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・うつ病の1.4%に自殺関連行動を認めました。
・自殺関連行動があったうつ病の経過では、ない場合のうつ病と比較し、2.6倍の全体死亡率となっていました。
・経過に影響していた要因として、若い年齢、パーソナリティ障害や物質障害、睡眠障害の合併等がありました。
要約:『自殺関連行動があった場合には、(合併疾患の影響もあるが)その後の全体死亡率が上昇する』
一度でも自殺に関連する行動を認めたうつ病では、合併する症状に留意しながら、慎重に経過をみる必要性を感じました。
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