◎要約:『居住地域における自然環境が豊富である場合、神経変性疾患に由来する入院が少なくなるかも知れない』
自然環境が周囲にあることで、認知症の予防になるのではないかという指摘があります。
今回は居住地域における緑・公園・水域の割合とアルツハイマー病/パーキンソン病による入院の関連を調べた研究をご紹介します。
Associations of Greenness, Parks, and Blue Space With Neurodegenerative Disease Hospitalizations Among Older US Adults
緑・公園・水域と神経変性疾患による入院
65歳以上のアルツハイマー病関連疾病患者61,662,472人、パーキンソン病患者61,673,367人が対象となりました。
居住地域における緑の割合を示す指数、公園、水域の割合と入院との関連を調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・居住地域の緑の割合を示す指数が高いほど、アルツハイマー病関連疾患での入院は少なくなっていました(ハザード比0.95倍)
・居住地域における緑の指数、公園・水域の割合が高いほど、パーキンソン病での入院は少なくなっていました(例:緑の指数が高い場合、ハザード比0.94倍)。
自然環境が豊富な地域で生活することが、神経変性疾患の悪化を予防する可能性を感じさせる内容でした。
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