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自閉スペクトラム症の遺伝率に関する性差

◎要約:『自閉スペクトラム症の発症において、男性と女性で遺伝的要因の重要性に相違があるかもしれない』






自閉スペクトラム症に関しては、男性の方にやや発症が多く、遺伝的な要因に性による相違が関連しているのではないかと言われています。


今回は、大規模なデータを用いて、自閉スペクトラム症の性による遺伝率の違いを調べた研究をご紹介します。



Examining Sex Differences in Autism Heritability

自閉スペクトラム症の遺伝率に関する性差


スウェーデンにおける研究で、1985年1月~1998年12月に生まれた1,047,649人(456,832の家族、女性48.62%)が調査の対象となりました。


結果として、以下の内容が示されました。


・全体で12,226人(1.17%)が自閉スペクトラム症の診断を受けていました。


・上記の家8,128人が男性(有病率1.51%)、4,098人が女性(有病率0.80%)でした。


・自閉スペクトラム症の遺伝率(自閉スペクトラム症における遺伝的要因の重要性の尺度)は、男性で87.0%、女性75.7%となっていました。




自閉スペクトラム症においては、男女間の有病率に差異があるだけではなく、性によって発症に与える遺伝的要因の影響力も異なっている可能性が考えられました。

 
 
 

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