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自閉症ではどのくらい発達が遅れるのか?


自閉症スペクトラム障害では、一般的に言葉や身体的発達に遅延が認められることが多く、診断において発達歴に関する問診が重要視されています。


今回は、自閉症では、どのくらい発達が遅れるのか、具体的な期間について知ろうとした研究をご紹介します。


Developmental Variability in Autism Across 17 000 Autistic Individuals and 4000 Siblings Without an Autism Diagnosis

Comparisons by Cohort, Intellectual Disability, Genetic Etiology, and Age at Diagnosis

https://jamanetwork.com/journals/jamapediatrics/fullarticle/2794306

自閉症の個人と自閉症のない兄弟を比較した発達の遅延


4つの研究対象となる集団(Autism Genetics Research Exchange等)のデータを合わせた研究で、自閉症性の子供7,098人(平均9.15歳、80.8%が男性)が対象となりました。


他の遺伝的影響をコントロールするため、自閉症傾向のない兄弟との比較で、様々な発達の指標(微笑、座位、ハイハイ、歩行、スプーン使用、発語、文単位の発語、トイレの自立)について調べました。


結果として、以下の内容が示されました。


・自閉症傾向のある子どもについては、発達の指標が、0.7~19.7ヶ月遅れることが示されました。