自閉症スペクトラム障害がある場合には、通常よりも学校を欠席する日数が多いことが指摘されています。
今回は、オーストラリアにおける自閉症スペクトラム障害の不登校について、その背景を調べた研究をご紹介します。
自閉症スペクトラムの子どもにおける欠席・登校拒否と本人・親の精神状態の関連
就学年齢の自閉症スペクトラムの子どもを持つ親106人が対象となりました。
インターネット上で、学校の欠席日数、家族要因、子どもの不安、両親の精神状態について質問を行いました。
結果として、以下の内容が示されました。
①平均4週間で6日間の欠席がありました。
②主な理由として、病院の予約が最も多く、他に具合の悪さ、登校拒否、両親が許可した休み等がありました(Table2)。
③影響した背景として、両親の就業状態、両親のうつ・不安・ストレス、子どもの不安が考えられました(Table3)。
つまり、“自閉症スペクトラムでは学校の欠席日数が比較的多く、様々な理由があるが、両親の就業や精神状態も影響する可能性がある”と言えそうです。
子どもの不登校を考える時には、両親の就業(家庭の経済状況)や精神状態も考慮に入れる必要性を感じました。
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