自閉症スペクトラム障害の新薬(バロパプタン)は有効性を証明できなかった


自閉症スペクトラムの中心的症状である、相互の応答性やコミュニケーションの障害に対する薬剤は、現在までのところ認可されていません。


以前の試験では、社会性の部分において有効性があるという結果だったバロバプタン(バゾプレシン1A受容体阻害薬)の有効性を調べた臨床試験の結果をご紹介します。


Balovaptan vs Placebo for Social Communication in Childhood Autism Spectrum Disorder

A Randomized Clinical Trial

自閉症スペクトラム障害の社会性障害に対するバロバプタンと偽薬の比較


IQ70以上で自閉症スペクトラム障害の診断を受けている339人(5~17歳)が研究に参加しました。


ランダムにバロバプタン10mg(成人相当量)、バロバプタン4mg、偽薬を投与するグループに分けて社会性障害に対する有効性を調べました。


結果として、研究終了時点の24週間後で、尺度として用いられたバインランドⅡの社会性とコミュニケーションの領域で、バロバプタンと偽薬は明らかな違いを示しませんでした(目安として示されている最小二乗平均値の相違で-0.16で統計的な有意差なし)。


要約: 『バロバプタンは自閉症スペクトラム障害の中心症状である社会性やコミュニケーションの領域で効果を証明することができなかった』


社会性の領域で効果が検討されている希少な薬剤だけに残念でしたが、研究のデザインによっては、何らかの効果の根拠が得られる場合が考えられるので、今後の結果に期待したいと思いました。



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