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自閉症スペクトラム障害の社会性低下に対するバロバプタンの効果


昨日まで、自閉症スペクトラム障害の社会性低下に対するオキシトシンの効果についての論文をみて来ました。


今回は、抗利尿ホルモン受容体阻害薬(バロバプタン)の効果について調べた論文(2019年5月)をご紹介します。


A phase 2 clinical trial of a vasopressin V1a receptor antagonist shows improved adaptive behaviors in men with autism spectrum disorder

バソプレシンV1a受容体阻害薬の第2相臨床試験によって、自閉症スペクトラム障害の成人における適応的行動の改善が示された


自閉症スペクトラム障害の社会性低下に対するバソプレシン受容体阻害薬(バロバプタン)の有効性を調べる試験である“バニラ試験” Vasopressin Antagonist to Improve Social Communication in Autism (VANILLA) trialの結果の一部です。


自閉症スペクトラム障害の成人男性223人が対象となり、バロバプタン投与を行うグループと偽薬のグループに分け、12週間で経過を調べました。




結果として、以下の内容が分かりました。

①社会的な反応性を調べる尺度(SRS-2 score)では、違いははっきりしませんでした。

②適応的行動(社会性やコミュニケーション)を調べる他の尺度(Vineland-II scale)では、バロバプタンのグループで明らかな改善を認めました。



つまり、“抗利尿ホルモン受容体阻害薬であるバロバプタンの投与で、自閉症スペクトラム障害の中心的症状の一部で改善を認める可能性がある”ということです。


少数例であり、改善も限定的ではありますが、現在のところ有効な薬物療法がない領域なので、今後が期待される内容でした。


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