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執筆者の写真もりさわメンタルクリニック

良質の食事はアルツハイマー病の素因があっても、認知機能の保持に役立つ


食事に気をつけたほうが良いことは分かっていても、つい脂質や糖質の多い、簡単な食事内容に偏ってしまいがちです。


高齢になってからも、食事内容に気をつかっている人では認知機能が保たれるのかを調べた研究をご紹介します。


MIND式の食事内容(地中海式+高血圧予防)と脳の病理的変化、認知機能の関連


Rush Memory and Aging Project (MAP)という調査の資料を用いた研究で、故人569人の脳の病理的変化、認知機能、食事内容等について関連を調べました。


特に食事内容に関しては、MINDダイエットと呼ばれる地中海式の食事(野菜・豆・魚介類・オリーブオイルの摂取を推奨し、肉・卵・乳製品の摂取を控える)と高血圧予防の食事を組み合わせた内容にどれくらい適合しているかを示す尺度“MINDダイエット・スコア”が用いられました。


結果として、以下の内容が示されました。

①(教育や認知的活動・エネルギー摂取等の他に影響しそうな要因を調整した上で)MINDダイエット・スコアが高い人ほど死亡直前の認知機能が保たれていました。

②上記の関係は、アルツハイマー病やその他の認知症に認められる脳の病理的変化によらず、認知機能が保持される傾向がありました。


つまり、“アルツハイマー病等の認知症性の変化が脳で起こっている場合でも、食事に気をつけたほうが長期的に認知機能を保ちやすい”と言えるかも知れません。


高齢期になって認知能力が低下し始めている場合でも、食事内容の改善を図ることには一定の意味がある可能性が考えられました。

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