今回は、重度の自傷(生命に関わるような状態を含む)についての発生リスクを研究した論文をご紹介します。
Characteristics Associated With Serious Self-Harm Events in Children and Adolescents
児童思春期の重度自傷と関連する特徴
アメリカの児童思春期専門病院に精神神経疾患で入院した1,098人の子ども(平均14歳)を対象に調べています。
重度自傷の発生リスクについて、以下の分類になっていました。
・低リスク(全体平均より低いリスク):5~9歳である、精神疾患の診断がついていない等。
・中リスク(全体平均と同じリスク):精神疾患の診断がついているが、うつに関する診断はない。
・高リスク(全体平均より高いリスク。オッズ比5.09倍):14~17歳の女性、うつや不安、物質障害、心的外傷、パーソナリティ障害、摂食障害を含んでいる。
・非常に高リスク(全体平均より非常に高いリスク。オッズ比7.21倍):10~13歳の男性、うつや不安は高リスクと同様、双極性障害、ADHD、発達障害、行動障害を伴う知的障害を含んでいる。
気分障害に加えて、衝動性の高い場合や知的レベルが低下している場合に、より高リスクとなる傾向を感じました。
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