様々な種類のビタミン等が精神疾患の予防に良いことが指摘されてきました。
今回は、葉酸(ビタミンB9)が自殺や自傷を減らすのに有効かもしれないという内容の研究をご紹介します。
Association Between Folic Acid Prescription Fills and Suicide Attempts and Intentional Self-harm Among Privately Insured US Adults
葉酸の処方と自殺企図・自傷との関連
アメリカの民間保険加入者866,586人(81.30%が女性、10.42%が60歳以上)が対象となりました。
葉酸の処方の有無を個人内で調べて、葉酸の処方と自殺企図/自傷との関連を調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・葉酸の処方がされている期間には、自殺企図/自傷が少なくなっていました(リスクの目安としてハザード比を示すと0.56倍)。
・葉酸1mg/日あたりのリスク低下の目安として、ハザード比0.57倍でした。
・他の物質(シアノコバラミン)ではこのような違いはありませんでした。
要約:『葉酸を服用していると、自殺企図や自傷が少なくなるかもしれない』
保険データを用いた研究で、研究デザインとしての信頼性は低いかもしれませんが、今後の偽薬を用いた比較対照試験などでの検証が期待される内容でした。
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