ある種の糖尿病薬による治療が認知症リスクを軽減する可能性についてお伝えしてきました。
今回は、少し前(2020年)の研究ではありますが、血糖値等の様々な指標がどのように、糖尿病と認知症リスクとの関連に影響を与えるのかを調べた研究をご紹介します。
Long-term Change in Physiological Markers and Cognitive Performance in Type 2 Diabetes: The Look AHEAD Study
長期にわたる生理学的な指標と2型糖尿病における認知能力
The Action for Health in Diabetes という調査のデータを元にしており、45~76歳の2型糖尿病罹患者1,089人を対象としています。
血糖値やBMI等の生理学的な指標と、認知能力検査の結果との関連を調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・血糖値のコントロールが良い時のほうが、認知能力検査の結果が良くなっていました。
・体格を示すBMIについては、検査結果が良い時も悪い時もあり、はっきりしませんでした。
・肥満や循環器疾患があるときには、血糖値のコントロールの影響はさらに大きくなっていました。
要約:『糖尿病に合併する認知症のリスクを軽減する上で、最も重要なのは血糖値のコントロールである』
今後、さらに血糖値のコントロール悪化がどのような仕組みを介して認知能力低下に影響するのか仕組みの理解が期待される結果でした。
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