今回は特に、子どもの精神状態を表す指標として重要な睡眠状況について、親のうつがどのように影響するか調べた研究をご紹介します。
親が再燃を繰り返すうつ病である子どもにおける睡眠障害の増加
親が長引くうつ病に罹っている子ども41人と、対照として特にリスクのない子ども41人(平均:約11歳)が調査の対象となりました。
子どもと親の双方からが睡眠障害の尺度等について、9日間の記録をとりました。
結果として以下のことが示されました。
①親がうつ病である場合のほうが睡眠障害関連のリスクが高い。(例:夜間の問題行動や昼間の眠気等)
②性差があり、リスクの高い女児のほうが、男児よりも睡眠障害が顕著である。
つまり、親のうつ病は子どもの睡眠に関連する様々な問題を引き起こし、女児でより大きな影響が現れる、と言えそうです。
うつ病の治療を行う場合には、個人のみでなく家族全体への影響を考慮する必要性を確認させる内容でした。
#うつ病
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