認知症に伴う精神症状に新薬(ピマバンセリン)の継続は有効か?


認知症に伴う幻覚や妄想・過度の興奮等に対しては、抗精神病薬という種類の薬剤が副作用に注意しながら、少量の範囲で使用されることがあります。


しかし、注意しながらであっても、傾眠・嚥下困難(→誤嚥)、歩行障害(→転倒)などのリスクが高まってしまうのも事実であり、使用は慎重に行う必要があります。


今回は、このような副作用がないか、あってもごく少ない薬剤として注目されている新薬(ピマバンセリン)の効果を確かめた研究をご紹介します。


Trial of Pimavanserin in Dementia-Related Psychosis

ピマバンセリンの認知症関連精神症状に対する試験


認知能力低下はアルツハイマー病やパーキンソン病、レビー小体型認知症、脳血管性認知症等の様々な疾患で認められますが、今回の臨床試験はこのような認知能力低下を来す疾患に伴って現れた幻覚・妄想等の精神症状に対するピマバンセリンの効果を確認しています。


分析の対象となったのは全体で392人ですが、この中でピマバンセリンを投与し、継続的に効果を認めていたのは217人でした。


このうち、およそ半分にピマバンセリンの継続投与を行い、残りに対しては偽薬の投与に切り替えました。


結果として、以下の内容が示されました。

①精神症状の再発(再燃)の割合はピマバンセリン投与で13%、偽薬で28%となっていました。

②頭痛や便秘等の副作用の出現割合は、ピマバンセリンで41.0%で、偽薬では36.6%でした。


つまり、“ピマバンセリンは認知能力低下に伴う精神症状に継続的効果をもっており、副作用は少ない”ということが言えそうです。


これまでに行われていた抗精神病薬による治療と実感される効果の差が気になりますが、確かに副作用は少ない薬剤であるようです。

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