今までの研究では、65歳未満の認知症に罹患している人は、10万人あたりおよそ50人前後と考えられてきました。
今回は、若い年代の認知症に関する多くの研究をまとめて、より信頼性の高い証拠を得ようとした分析(メタアナリシス)をご紹介します。
若年発症の認知症の世界的罹患率
1990年~220年までの若年発症の認知症罹患率に関する論文が集められました。最終的には約200万人のデータを含む74の研究が分析の対象となりました。
結果として、以下の内容が示されました。
①全世界の若年発症(30~64歳)の認知症患者は10万人あたり120人程度と推定されました。
②年代別でみると30~34歳では同様に1.1人で、60~64歳では77.4人となっていました。
つまり、“64歳未満の認知症患者はいままで考えられていたよりもずっと(2倍以上)多い”と言えそうです。
認知症対策も、様々な段階の予防を今までより広い年代を想定して検討しなければならないと思われました。
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