運動のうつや不安に対する予防効果について、論文を紹介してきました。
順番は逆になってしまうのですが、今回は遡って2013年の包括的な内容の論文をご説明したいと思います。
身体的な活動とうつの予防
研究の開始時点から経過を追うタイプの(研究デザインとしてはより信頼性が高い)研究で、身体的活動とうつ症状との関連を調べた研究を集めて分析しました。
基準をクリアした30の論文が分析に含まれました。そのうち25の論文では、身体的活動が多い場合には、うつのリスクが軽減する関係を示していました。
多くの論文が、方法論的にも問題が少なく、一貫して運動のうつに対する予防効果を支持していました。
予防の効果は運動量が少なくても(例えば、週に合計150分未満のウォーキングでも)認められていました。
現在、強いうつ状態にある場合には当てはまらないかもしれませんが、例えば毎日少し散歩するだけでも身体的活動は有益である可能性が高そうです。
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