運動は少ない頻度でも認知能力に一定の効果をもたらす

運動の習慣を持つことによる認知症の予防効果については、これまでに度々指摘されてきました。
今回は、運動の量・頻度などに応じて、認知能力低下がどのように異なるのか長期での経過を調べた研究をご紹介します。
Timing of physical activity across adulthood on later-life cognition: 30 years follow-up in the 1946 British birth cohort
https://jnnp.bmj.com/content/early/2023/01/24/jnnp-2022-329955
成人期を通しての身体活動の頻度と後年の認知能力
イギリスにおける長期の経過を追った研究で、1946年生まれの1,417人(53%が女性)が対象となりました。
まず、運動の頻度で全くしない人、低頻度(1~4回/月)、高頻度(5回以上/月)に分けて、36~69歳の複数回にわたって調べた運動の頻度・量と認知能力との関連を調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・ 運動の頻度が低頻度でも、全くしない場合よりは、後年の認知能力は高い傾向がありま