運動の習慣を持つことによる認知症の予防効果については、これまでに度々指摘されてきました。
今回は、運動の量・頻度などに応じて、認知能力低下がどのように異なるのか長期での経過を調べた研究をご紹介します。
Timing of physical activity across adulthood on later-life cognition: 30 years follow-up in the 1946 British birth cohort
成人期を通しての身体活動の頻度と後年の認知能力
イギリスにおける長期の経過を追った研究で、1946年生まれの1,417人(53%が女性)が対象となりました。
まず、運動の頻度で全くしない人、低頻度(1~4回/月)、高頻度(5回以上/月)に分けて、36~69歳の複数回にわたって調べた運動の頻度・量と認知能力との関連を調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・ 運動の頻度が低頻度でも、全くしない場合よりは、後年の認知能力は高い傾向がありました。
・運動量と認知能力との間には、用量依存の関係がありました。
・子ども時代の認知能力、社会経済的状態、教育は大きな影響を与えていましたが、それらを調整した後でも、運動による影響は一貫していました。
要約:『かなり低頻度であっても、運動は認知能力の維持に有効である可能性がある』
それぞれの生活様式に合わせて少しでも運動を継続することが、長期的にみて重要であると思われました。
もりさわメンタルクリニック:https://www.morisawa-mental-clinic.com/
rTMS治療:
YouTubeチャンネル(オンライン講座):https://www.youtube.com/channel/UCd8RS50q_Ol_x82AL9hhziQ
Comments