薬物依存の中でも大きな部分を占めるオピオイド(麻薬)依存ですが、その治療にブプレノルフィン(合成麻薬性鎮痛薬)使用されます。
今回は、遠隔医療を導入した場合に、ブプレノルフィンによるオピオイド依存の治療にどのような影響を与えるのかを調べた研究をご紹介します。
Telemedicine Buprenorphine Initiation and Retention in Opioid Use Disorder Treatment for Medicaid Enrollees
遠隔医療によるブプレノルフィン開始とオピオイド障害の治療継続
アメリカにおける保険情報を元にした研究で、ケンタッキー州から41,266人(平均37.9歳、女性51.5%)、オハイオ州から50,648人(平均37.1歳、女性52.2%)が対象となりました。
以上のうち、ケンタッキー州から18,250人、オハイオ州から24,741人がブプレノルフィン治療を開始し、遠隔医療を導入した場合とそうでない場合を比較しました。
結果として、以下の内容が示されました。
・遠隔医療を導入した場合には、90日間の治療維持の割合が上昇していました(ケンタッキー州で1.13倍、オハイオ州で1.19倍)。
・オピオイドに関連する過量服薬の割合には変化はありませんでした。
要約:『遠隔医療を導入した場合には、オピオイド治療の継続率が上昇するかもしれない』
オピオイド依存の治療に限らず、様々な治療で情報提供や相談に答える伴走者がいると治療の維持に有益であると思われました。
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