遺伝子の危険因子を用いて治療効果を予測する


ある病気へのなり易さ等を一つの遺伝子上の変化で説明できなくても、多数の遺伝子的特徴からある程度予測できる場合があります。


この遺伝子上の証拠の積み重ねを数値で表現したものを多遺伝子リスクスコア polygenic risk score(PRS)と言います。


今回は、このリスクスコアを、統合失調症の治療抵抗性(薬の効きにくさ)の予測に使えないか調べた研究をご紹介します。


Indicated association between polygenic risk score and treatment-resistance in a naturalistic sample of patients with schizophrenia spectrum disorders

統合失調症における多遺伝子リスクスコアと治療抵抗性の関連


統合失調症と診断されている321人が調査の対象となりました。


治療抵抗性の基準を用いると上記のうち108人が治療抵抗性で、213人は治療抵抗性ではないと判定されました。


多遺伝子リスクスコア(PRS)を用いて分析した結果と比較すると、PRS上治療抵抗性と判定して実際に治療抵抗性である確率(陽性適中率)は71.7%、治療抵抗性ではないと判定して実際にそうではない確率(陰性適中率)は61.5%でした。


臨床的にはもう少し高くないと参考数値としても厳しいかも知れませんが、これから治療を考える上で使用可能な資料となる可能性を感じさせる内容でした。


このようなデータの積み重ねにより、治療効果の予測を元にした、いわゆる“オーダーメイド”の治療が可能となることが期待されます。


#統合失調症

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