
電子タバコが禁煙に役立つのか疑問視されており、アメリカでは禁煙の援助として適切か調査が行われてきました。
今回は、その一つとして他の手段や代替物を使わずに禁煙した場合と比較した研究についてご紹介します。
電子タバコや他のタバコ関連物に変えた場合の再喫煙率
調査開始時には喫煙していた13,604人中、9.4%が次の調査でタバコをやめていました。
そのタバコをやめた人たち(平均41.9歳、43.2%が女性)について、22.8%が電子タバコ、37.1%がその他のタバコ代替物、62.9%が何も用いずに禁煙していました。
結果として、以下の内容が明らかになりました。
①電子タバコを用いた場合も、他の代替物を用いた場合も、禁煙の成功率に明らかな差はありませんでした。(全体の禁煙成功率は41.5%、失敗したが再び禁煙している17.0%、現在喫煙している36.2%)
②電子タバコを含めた代替物を用いた場合には、何も用いなかった場合よりも再喫煙が多くなっていました。(再喫煙率8.5%の差)
つまり、“電子タバコを用いても、禁煙の成功率は上がらず、(他の代替物と同様に)何も用いない場合のほうが成功率は高い”と言えるかもしれません。
この結果については、最初に何も用いずに禁煙をするような意志の持ち方(動機の大きさ)や性格的要因等、統計的調整が困難な要因も関連しているのではないかと思われました。
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