◎要約:『思春期初期の電子機器による注意散漫(テクノファレンス)と不安、多動、不注意が(わずかだが)関連しているかもしれない』
電子機器等のテクノロジーの使用により、日常生活に支障が出ることを“テクノファレンス technoference”という言葉を用いています。
今回はこのテクノロジーの仕様による注意散漫と精神状態の関連を調べた研究をご紹介します。
思春期におけるテクノロジー関連の注意散漫と精神的健康
Perceived Parental Distraction by Technology and Mental Health Among Emerging Adolescents
カナダにおける研究で、成長過程の思春期若年者1,303人(研究開始時の平均年齢9.7歳、529人女性)が対象となりました。
9歳から11歳までの3回にわたって、両親が感じるテクノロジーによる注意散漫(ここでは“テクノファレンス”と呼称)と不安やうつ症状などの精神状態の関連を調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・9~10歳における「不安」と、10歳時点でのテクノファレンスが関連を示していました。
・9~10歳におけるテクノファレンスと10、11歳時点での「多動」が関連していました。
・9~10歳におけるテクノファレンスと11歳時点での「不注意」が関連していました。
テクノファレンスと不安、多動などの様々な精神状態とが関連していることが伺える内容でした。
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