◎要約:『うつ病の電気けいれん療法では、けいれん時間がある程度長い方が寛解率が良い可能性がある』
抗うつ薬の効きにくい治療抵抗性のうつ病に対して、電気けいれん療法が有効であることがあります。
また、同じ電気けいれん療法を行っても、施術中に出現するけいれん発作が継続する時間には個人差があります。
今回は、けいれん時間とうつ病の改善の関連について調べた研究をご紹介します。
うつ病におけるけいれん時間と電気けいれん療法
Seizure Duration and Electroconvulsive Therapy in Major Depressive Disorder
うつ病に罹患した6,998人(平均55.2歳、女性60.4%)が対象となりました。
結果として、以下の内容が示されました。
・全体で39.3%の人が電気けいれん療法によって寛解しました。
・けいれん時間が60~69秒の人が最も寛解率が良く、これは20秒未満の人に比較するとオッズ比で2.17倍になっていました。
・抗けいれん薬の処方は、けいれん時間の短縮、寛解率の低下と関連していました。
抗うつ薬の効果が低い時や気分の変動が大きい時に、抗けいれん薬を追加するときがありますが、電気けいれん療法においては影響が気になる結果でした。
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