昨日は、高齢期の不安と軽度認知障害(MCI)との関連に、ストレスが介在している可能性をお伝えしました。
今回は大きな規模のデータを用いて、心理的なストレスが認知機能低下に与える影響を調べた研究をご紹介します。
Association of Stress With Cognitive Function Among Older Black and White US Adults
高齢期黒人、白人におけるストレスと認知機能との関連
アメリカ合衆国に住む45歳以上の24,448人(59.9%が女性)が対象となりました。
心理的なストレスの尺度 The Cohen Perceived Stress Scale (PSS)で高ストレスと低ストレスのグループに分けて、認知機能低下の生じる危険性を評価しました。
結果として、高ストレスのグループは低ストレスよりも1.37倍(循環器関連やうつ症状の危険因子を調整後)の割合で認知機能低下を生じていました(非調整では1.62倍)。
要約:『心理的ストレスが大きい場合にはそれだけでも認知機能低下の危険因子となり得る』
認知機能の長期経過を考える上で、身体的な要素や環境の要因だけでなく、実際に感じている心理的なストレスそのものに着目する必要性を感じました。
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