高齢者では希死念慮が強くても、うつ病の基準を満たさないことも多い

自殺の理由には、経済・生活の問題、家庭の問題、学校の対人関係、健康問題等様々なものが考えられます。
精神疾患の中でも、うつ病や不安障害、パーソナリティ障害、統合失調症等、様々な疾患が背景となることがあります。
今回は自殺企図による救急受診者を対象として、年代でうつ病等の診断基準を満たす割合が異なるのかを調べた研究をご紹介します。
自殺企図によって救急を受診した高齢・中年・若年者における臨床的特徴
スウェーデンにおける研究で、821人の自傷による(後に自殺の意図がないと思わる場合を除外)救急受診者が研究の対象となりました。
参加者を年代別に示すと、18~44歳:423人、45~64歳:164人、65歳以上:96人となっていました。