“水中毒”の症例について

昨日に引き続いて、もう少し“水中毒”の病態を紹介させてください。
患者さんの生活の状態に気を配ってさえいれば、この病気が重たい結果を生ずることはまれではあります。しかし、まれではあっても時々、意識障害まで来すような緊急の対応を要する場合を経験するので、もう少し詳しく書かさせて頂きたいと思います。
それと、脱水とともに、この状態が頭にあるだけで、予防できる病気なので、もう一度具体例を示しておいた方が良いように感じます。
外国の医学雑誌(British Medical Journal)に発表された症例報告で、自分が全く同様の(横紋筋融解を合併した)“水中毒”を経験したので、印象に残っている内容です。
“Hyponatreamia associated rhabdomyolysis following water intoxication”
水中毒に合併した横紋筋融解とそれに関連する低ナトリウム血症
簡単に冒頭の部分を要約させてください。
「双極性障害の39歳の男性が、けいれん発作と意識障害を来して入院した。彼は最近数か月、毎日8~10Lのダイエット・コークを飲み、15~20杯のコーヒーと数