2014年に出版された週刊ダイヤモンドの特集号が電子書籍化されたものです。現在行われている発達障害と仕事に関する職場と当事者の具体的な取り組みを知ることができます。
写真や表が多く、視覚的にも分かりやすくまとめられています。
内容は以下のようになっています。
①相互理解で乗り越える職場の「大人の発達障害」問題
→古本の通販やウェブシステムの運営受託を行う会社等、発達障害の大人たちが働く職場が複数紹介されています。
⓶診療予約に全国から電話殺到 昭和大学烏山病院の専門外来
→大人の発達障害を診断している病院を紹介しています。
③当事者たちが解決策を模索「発達凹凸100人会議」
→大阪庁舎に働いたことのある発達障害の当事者たちが集まって職場の課題を話し合ったワークショップについて紹介しています。
⓸米国現地ルポ 自閉症スペクトラムだからこそ100%活躍できる職場
→発達障害のメンバーが集まったソフトウェア会社とデータ入力なら圧倒的に強い自閉症の社員が紹介されています。
特に最後から2番目に紹介されていた「自閉症スペクトラム」の診断を受けた大人150人が集まったソフトウェア会社「ノン・パレイル」は、発達障害の特性をもつ大人たちにとって理想郷のなような職場だと感じました(娯楽室に集まったメンバーたちのリラックスした表情が印象的でした)。
紹介されていた会社で行われている工夫は、どれも働く人にとって一般的に有用なものが多く、「発達障害の人たち」が働きやすい職場を作るのではなく、「みんな」が働きやすい職場を作るという意識が大切だと思いました。