発達早期うつ症状の本態について


人生のごく早期に認められるうつ症状については、本来のうつ病ではなく、いわゆる発達障害の類縁疾患による病態ではないかと議論されてきました。

今回は思春期のうつ症状についてその本態を調べるため、発症年齢をクラス分けし、疾患ごとのリスク遺伝子の存在を調べた研究をご紹介します。

Characterizing Developmental Trajectories and the Role of Neuropsychiatric Genetic Risk Variants in Early-Onset Depression

発達歴と早期発症うつにおける神経精神遺伝学的な危険因子の特徴

思春期発症のうつ症状を経験した7000人以上のデータが集められ、遺伝的な危険因子について比較がなされました。

16歳以降など、思春期の中でも比較的遅い発症のうつ症状に関しては、成人のうつ病とほぼ同様の遺伝的負因が認められ、もっと早期のうつ症状については、より高い割合でADHDや統合失調症のリスク遺伝子が存在していました。

これらのことを考えると、(小児科や児童精神医学では常識的なことかもしれませんが、)12歳以前など、ごく早期のうつ症状については単なるうつ病やストレス要因による反応性のうつ症状のみを考えるのではなく、本態として発達関連の疾患等も鑑別に入れるべきであると思われました。


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