
様々なうつ病治療のための薬剤があるものの、効果が限定的である場合も少なくありません。
今回は、新しいしくみで抗うつ効果を発揮する薬剤(エゾガビン)についてご紹介します。
KCNQチャネルを開くエゾガビンの大うつ病に対する効果
この薬剤はこれまでてんかん薬として使用されていた薬剤で、従来の抗うつ薬とは異なる(KCNQタイプのカリウムチャネルを標的とする)しくみを持つ新しいタイプの薬剤です。
18名の参加者という非常に小規模ではあるものの、気分の落ち込みや感情表現の減少、ストレスへの抵抗力を大きく改善する効果が認められています。
画像上もreward learning system(報酬の学習を司る系)の活性化を認めており、これまでの抗うつ薬とは異なるストレスからの回復力を高める効果も期待されています。
今後、さらに大規模な試験等を経て、安全性や効果をもっと確認する必要はありますが、全く新しいターゲットを持つ気分障害の薬剤の出現を期待させるニュースでした。