頭部外傷後の自殺率増加


打撲などの物理的な外力が加わった時に頭蓋内で脳が震盪し、頭痛などの症状を生じることを“脳震盪(のうしんとう)”と言い、軽度の頭部外傷の中でも比較的ありふれたものです。

頭部外傷とは言っても程度は様々で、意識障害を伴わない場合には予後も良く、その後の後遺症状もない場合がほとんどです。

しかし、今回のご紹介する調査では意外な結果が得られました。

Association of Concussion With the Risk of Suicide

脳震盪と自殺の危険性

軽度の頭部外傷患者70万人を含むメタアナリシス(複数の研究結果を合わせてより確かな知見を得ようとする調査)で、脳震盪を含む軽度の頭部受傷後には、受傷がなかったときに比べて、自殺率がおよそ2倍になるという結果が得られました。

一般人口における自殺率を考えると、それが2倍になったからと言って、「頭部外傷後には軽度であっても自殺に注意するべき」という話にはならないと思われます。

しかし通常、後遺症状がない“脳震盪”等の病態で、どうして自殺率が上昇するのか、しくみが分からず、疑問が残ります。

画像上確認できない変化や神経症状には結びつかない微小な変化が脳に生じている可能性も考えられ、外傷後には一応精神状態の変化にも気をくばる必要はありそうです。

#自殺

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