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音楽療法は自閉症を改善するか?

もりさわメンタルクリニック

以前から音楽療法が自閉症の療育に良いという点は指摘されていました。しかし、そのしくみを客観的に示す証拠は得られていませんでした。

今回は音楽療法の自閉症への効果を客観的に評価した研究の紹介です。

音楽は自閉症児の社会的コミュニケーションと聴覚ー運動野の接続を改善する

51人の6~12歳の自閉症の子供たちが参加しました。即興を含む音楽療法と音楽を使わない行動療法を行うグループに分けて、2~3か月後の効果を調べました。

まず、社会的機能を示す検査スコアの改善が音楽療法の方が大きくなっていました。また、自閉症では低下していることが多い、聴覚ー運動の接続が改善していることが脳の機能的画像で示されました。また、自閉症で過剰になっていることの多い、聴覚ー視覚の接続が音楽療法では、行動療法よりも低下していました。

結果をみると、全体として音楽療法が自閉症的傾向を改善することが分かり、それが脳の画像という客観的証拠として示されたことになります。

このように音楽療法の神経的基盤が明らかになったことで、今後より適用が進むことが予想されました。

また、様々なタイプがあるので一概には言えないかもしれませんが、より軽度の高機能自閉症やASDに、より頻度を多くして長期に渡って実施した時に、大きな効果が出るのではないかと想像が膨らむ内容でした。

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