うつにもいろいろあるんです。 マンガ:細川貂々 監修:牧野真理子
- もりさわメンタルクリニック
- 2018年12月24日
- 読了時間: 2分

『ツレうつ』の作者の細川貂々さんがマンガを担当しており、実際その部分だけでも非常に分かりやすくて良い本なのですが、どちらかといえば各疾患の解説を中心とする本です。
細川貂々さんの名前で売れる部分もあるかもしれませんが、内容も非常に濃くて、「うつ病」のなかまを概観するのにとても役立つ本になっています。
題名の通り「いろいろある」うつ病について、簡単過ぎず、長過ぎず、ちょうどいい量の解説と理解を促すマンガが載っています。
一口に「うつ」と言っても、さまざま診断や状態があることがとても分かりやすく書いてあります。
まず、「うつ病」のなかまとして、ここにあげられているものに
産後うつ、新型うつ病、冬季うつ病、気分変調性障害、双極性障害
があります。
これらは全て「気分の落ち込み」や「意欲の低下」といったうつ病の中心的症状を持っており、「うつ病」として診断されていてもおかしくない病気です。
しかし、それぞれの特徴をおさえて治療しないと、治療期間を長引かせてしまったり、悪化させてしまうことがあるので注意が必要と言えます。
また、うつと合併しやすい病気として
パニック障害、適応障害、摂食障害、社会不安障害、強迫性障害、境界性人格障害
が挙げられています。
これらも、うつ病にともなって起こる病気(障害)として良くみられるものであり、非常に勘所を押さえた解説(しかも、当事者を傷つけないような工夫を感じさせる解説)がなされています。
さらに、役立ち情報として
病院選び、受診の仕方、身近な人がかかったら、勤め先への対応、公共のサポート、再発のチェック、薬は治療の柱です
と様々な内容を含んでいます。
全96ページの薄い本ですが、この領域を見渡すための情報がしっかりつまっており、しかも読みやすいという、とてもおすすめの本です。
もし自分自身や愛する人にいくつかの特性を認識し、境界性パーソナリティ障害の症状を評価したいと考えているなら、オンラインスクリーニングツールはいくつかの予備的な洞察を提供できます。これらの質問票はしばしば、BPDの中心である感情調節、対人関係、自己イメージ、衝動性などの領域を深く掘り下げます。オンラインテストが診断を提供できないことを理解することが重要です。それには資格のある臨床医による包括的な評価が必要です。しかし、スクリーナーはあなたの観察と懸念を整理するのに役立ち、専門家と話し合い、BPDのさらなる評価が適切であるかどうかを判断することを容易にします。