うつ病の素因が認知機能に与える影響


うつ病にかかった場合、気分や意欲の低下のみでなく同時に認知機能の低下を認めることが知られています。

しかし、それが遺伝的な要素(体質や素因)によるのか、病状や治療薬の影響によるのかは定かでありません。

今回内容を記述する論文は、こうした点に手がかりを得るために、うつ病の血縁者における認知機能を調べたもの(メタ分析:複数の研究の結果を合わせてより信頼性の高いデータを示そうとする分析)です。

Cognitive Performance in First-Degree Relatives of Individuals With vs Without Major Depressive Disorder A Meta-analysis

うつ罹患者の1親等親族における認知機能について(メタ分析)

8000人以上の参加者を含む54の研究が分析されました。

全検査IQ、言語能力、概念理解、記憶力などを含むほとんどの認知領域で、1親等血縁者にうつ罹患者がいる場合、能力が低くなっていました。

これで即座にうつ病の素因は認知機能を低下させると考えることには疑問があります。

しかし、共に存在する様々な要素や偏りを調整したメタ分析で、単独の要素として認知機能への影響を示唆されたことは、うつ病の素因が気分の変動だけでなく精神機能への広い関わりを持つのではないかと検討する契機になると思われました。

#うつ病

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