アスペルガー症候群、ADHD、学習障害を持つ漫画家である沖田×華(おきたばっか)さんの日常を描いたエッセイ漫画です。
もと看護師で、そのときの失敗談もたくさん出てきます。
弟さんも発達障害で、姉弟の葛藤もあり、「自分が弟と同じはずがない」と自分の傾向に気づいていたにも関わらず否定し続けてきたと書かれています。
しかし、自分の日常的に困っていることで思い当たることが多すぎて、あらためて特性と向き合うようになったところ、腑に落ちることがあり、楽になったと言います。
アスペルガー、ADHD、学習障害のそれぞれの特性で困ることが、三部に別けて描かれていて、分かりやすく構成されています。
その間には「マンガで分かる心療内科」の作者で精神科医のゆうきゆうさんの解説が挿入されており、理解を助けています。
作者自身が言われている通り、「おゲレツ」を作風としており、あけすけな表現が目立ちます。
エピソードが強烈で、シャレにならないこともありますが、全体的にはギャグ漫画として楽しめる内容になっています。(個人的には作者の運転する車を“イナバウワー”の姿勢でよける運動能力の高いおばあちゃんの映像が頭に残って、しばらく離れませんでした)
実際にはすごく困っている日常を笑い飛ばそうというエネルギーを感じさせる作品で、一部は脱力しながら全体的には勇気をもらえる内容だと思いました。