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もりさわメンタルクリニック

副鼻腔炎とうつ・不安との関連について


外来でも耳鼻科領域の問題を抱えている患者さんは多いです。

中でも副鼻腔炎・メニエール病・突発性難聴の合併が多い印象ですが、今日は副鼻腔炎とうつ・不安との関連について調べた研究をご紹介します。

慢性副鼻腔炎とうつ病・不安との関連

韓国における全国規模の保険情報が調査対象となり、16224人の慢性副鼻腔炎の患者と、比較の対照として副鼻腔炎はなくその他の条件がマッチした32448人が抽出されました。

11年間の観察期間で、以下の結果が示されました。

①慢性副鼻腔炎を伴う場合は、そうでない場合に比べて1.54倍うつ病の危険性が高くなっていました。

②同様に、慢性副鼻腔炎があると1.57倍著しい不安を発症する危険性が高くなっていました。

以前から副鼻腔炎が長引くと精神的にも悪影響があり、活動性や集中力の低下などの点で生活の質に関わることが指摘されて来ました。

多くの身体疾患が精神的に影響力を持っていますが、特に頭頸部の疾患は思考・判断・集中や感情面への影響が大きい印象があります。

専門的には精神面を扱う科でも、全身への配慮が重要であると考えさせられました。

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