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インフリキシマブ(レミケード)の双極性障害に対する効果


インフリキシマブ(商品名:レミケード)はリウマチ等の炎症性疾患に使われることの多い薬剤です。

比較的高価ですが、通常の抗炎症薬が効果をあげないときでも有効で、一般的な薬剤で治療抵抗性の場合には、使用を検討されます。

うつ病や双極性感情障害が炎症性疾患(自己免疫疾患)であるという説があり、特に子ども時代のトラウマ、低栄養、肥満、身体的低活動が認められるうつでは、炎症性の要素が大きいと言われています。

今回はインフリキシマブが、まず①一般的な双極性感情障害に有効であるか調べ、次に②子ども時代の虐待経験のあるうつ状態に対する効果を調べた研究をご紹介します。

Efficacy of Adjunctive Infliximab vs Placebo in the Treatment of Adults With Bipolar I/II Depression インフリキシマブの追加療法と偽薬に関する、双極性障害における有効性比較

60人の参加者についてランダムにインフリキシマブの追加療法を行うグループと偽薬を用いるグループに振り分けました。

結果として、12週間にわたって症状の変化を観察しましたが、少なくとも双極性感情障害全体においては、インフリキシマブの有効性は証明できませんでした。

しかし、一方では、子ども時代に虐待を経験したグループで大きな治療効果を上げることが分かりました。

以上により、インフリキシマブは双極性感情障害の全体に有効な治療とは言えないかもしれませんが、炎症性の要素が示唆されているトラウマを伴うようなケースでは有効かもしれない、と言えます。

今後、明確なことを言うためにはさらなる調査が必要と思われますが、うつや双極性障害の中でも、原因により治療の有効性が異なる可能性を検討する必要性を感じました。

#双極性障害

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