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治療抵抗性うつ病に対する鼻腔スプレーの追加使用は有効か?


日本での使用はまだ先のことになりそうですが、治療抵抗性うつ病に有効と言われる鼻腔スプレーがFDA(アメリカの食品・薬品管理を行う機関)で認可されてから、かなり記事が増えています。

この話題については以前にこのブログでも取り上げたことがあります。(記事:鼻腔スプレーで治療抵抗性のうつを治療する

確かに鼻腔スプレーという投与形態も、改善を求める人の多い「治

療抵抗性うつ病」という標的の注目度も高く、話題に上る頻度が高くなっていることも頷けます。

今回は、実際に臨床上このような使い方をされることが多いと思われる、この鼻腔スプレーを内服の抗うつ薬に追加した場合の有効性について調べた研究です。

Efficacy and Safety of Flexibly Dosed Esketamine Nasal Spray Combined With a Newly Initiated Oral Antidepressant in Treatment-Resistant Depression: A Randomized Double-Blind Active-Controlled Study

治療抵抗性のうつ病に対して、新しく開始した抗うつ薬にエスケタミン鼻腔スプレーを追加した場合の有効性と安全性

これは39の治療施設で実施された二重盲検試験(投与する側もされる側も、実薬か偽薬か分からない検査)で、最終的に試験を終えたのは197人でした。

片方のグループでは新しく開始した抗うつ薬にエスケタミンを追加し、もう一方では偽薬が用いられました。

結果として、エスケタミンのグループは偽薬のグループよりも、MADRSという代表的なうつ病の評価尺度でより大きな改善を認めていました。そして、治療後早期から認められた効果は、28日後でも持続していました。

副作用である解離、吐き気、めまい、味覚異常はエスケタミンのグループの7%で生じ、投与後間もなく出現し、1.5時間後にはおおむね治まる経過をとりました。

今回の研究では、有効性と安全性の両面から、エスケタミン鼻腔スプレーは治療抵抗性うつ病の治療として選択可能な特性を備えていると思われました。

日本でも、有効性と安全性の確認が行われ、早期に使用可能となることが期待されます。


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