妊娠期の服薬と発達障害のリスク


基本的には妊娠期の服薬はできるだけ避ける方針をとりますが、なかには妊娠中に使用しても胎児にほとんど影響がないと言われている薬物もあります。

しかし、向精神薬は明らかに影響が大きいものや安全性が証明されていないものでほとんど占められており、妊娠期の使用を中止するか、影響が少ないものに変更したり、量も最小限にするように工夫していきます。

今回は、妊婦の向精神薬服用が胎児の発達障害にどのように関わるのかを調べたイスラエルの大規模な研究をご紹介します。

Association of Autism Spectrum Disorder With Prenatal Exposure to Medication Affecting Neurotransmitter Systems

自閉症スペクトラム障害と神経伝達に影響を与える薬剤への妊娠期暴露との関連

96249人の胎児が調査の対象となりました。1997年から2007年までに生まれた子どもを2015年まで追跡して調べました。

向精神薬にはその作用の仕組みによって様々なグループが存在しますが、ここで使用が特定された34グループのうち、(ニコチン性)アセチルコリン受容体作動薬などの5グループが発達障害の発症に影響している可能性があると示唆されました。

ほとんどのグループに属する向精神薬については発症リスクに影響しないという結果にはなりましたが、これで安全というわけではないと考えられます。

ただ、それぞれの薬剤で影響の大小に差があることは明らかなので、やむを得ず服薬を継続する場合にも、薬剤ごとの危険性の高さを正しく把握する必要性が高いと思われました。

#発達障害 #薬物療法

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