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炎症性腸疾患と不安・うつの関連


原因がはっきりせず、小腸や大腸に炎症を繰り返す疾患を総称して炎症性腸疾患(Inflammatory Bowel Disease:IBD)といいます。

治療の決め手がなく、長期に渡って腹痛や不快感、下痢等の症状が続くため、日常生活に大きな影響を与えます。

具体的には「潰瘍性大腸炎」と「クローン病」が代表的で、潰瘍性大腸炎が直腸から大腸に炎症が限局し、表層の病変が起こり易いのに対して、クローン病は小腸から大腸にわたって広範囲に病変が散在し、深層に病変が進行しやすい特徴を持っています。

精神面でも影響が大きいと言われており、精神状態との相互作用が注目されている疾患です。

今回は、炎症性腸疾患に実際どれくらい臨床的な不安・うつが合併しているのかを調べた研究をご紹介します。

Prevalence of Anxiety and Depression in Patients with Inflammatory Bowel Disease

炎症性腸疾患における不安とうつの有病率

327人の炎症性腸疾患と診断された患者さんについて調査されました。