抗認知症薬により、非常にまれに横紋筋融解症の副作用がある


以前から指摘されてはいましたが、とても良く使われる抗認知症薬で「横紋筋融解症」という副作用が生じることが確認されました。

「横紋筋融解症」とは、筋肉が融解し、逸脱する物質による腎障害をもたらす疾患で、非常にまれではありながら、放置すると生命に関わることがあります。

まず、この副作用自体が非常に少なく、症状も軽度であるため、薬剤の使用に大きな問題があるわけではないことを強調しなくてはならないと思います。

しかし、まれではありながらも、重度の場合はもたらされる結果が重い疾患ではあるので周知の必要があると思われます。

Risk of rhabdomyolysis with donepezil compared with rivastigmine or galantamine: a population-based cohort study

リバスチグミンやガランタミンと比較してのドネペジルの横紋筋融解発症リスク

2002年から2017年の66歳以上の抗認知症薬を服用する220,353人が調査の対象となりました。

抗認知症薬3剤(ドネペジル、リバスチグミン、ガランタミン)で比較したところ、他の2剤よりもドネペジルの場合は「横紋筋融解症」の発症リスクが高くなっていました。

そのリスクの増加は他の2剤と比較し2.21倍と言うと大きく思えるかもしれませんが、合計の発症件数は152,300人のうち88人(0.06%)で症状も軽度なものがほとんどでした。

これを多いとみるか、少ないとみるかは印象に左右される部分もあるとは思われますが、少なくともドネペジルを使用して、大きな筋肉の痛みや筋力低下が生じたときには、念頭に置いておくべき副作用であると思われました。


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