うつ病の原因として、食事内容の要因があるのではないかという指摘があります。
原因の大部分ではなくても、何らかの影響があるという意見は多く、うつ病になってからでも、食事内容を改善する必要性は高いとされています。
今回は、青年期うつ症状に対する食事内容への短期的介入によってうつが改善するかどうか調べた研究をご紹介します。
101人のうつ症状をともなう個人が調査の対象となり、3週間の食事内容に関する短期的介入を受けるグループと習慣的な食事を続けるグループに分かれ、うつ症状の変化が調べられました。
結果として、短期的食事療法を受けたグループの方が明らかに、元の状態(重症度)で調整した後でも、うつ症状(CESD-R、DASS-21を使用)が軽減されていることが分かりました。
また、3か月後のフォローアップにおいても、症状の軽減は維持されており、長期的な予後についてもある程度期待できることが示されました。
うつ病になった場合に、不飽和多価脂肪酸やたんぱく質、ビタミンを豊富に含む食事をとるようにすすめられますが、上記のような短期的な介入によっても効果のあることが確かめられ、食事内容の重要性が高いことが考えられました。